にっくき子供はすっかり観念して気絶してしまいました。でも、その傍ら(かたわら)には傷ついたリスが。そして、その傷には男の子が巻いてくれたスカーフが。

22.生き物たちと樹木たちの反省

L'ENFANT ET LES SORTILEGES


 




静まりかえった舞台。
1匹の生き物が静かに歌い始めます。
「あの子は傷の手当てをしてくれた。」
途切れ途切れに歌が続きます。
「出血をとめてくれた。」
オーケストラからも少しずつ音が聞こえ始めます。
やがて、オーケストラの音楽が1つのはっきりしたメロディーになります。
生き物たちの歌が
途切れ途切れですが、また始まります。
「彼も傷つき」
「自分も血を流しているのに」
「傷を手当てしてくれた」
「彼にも手当をしてあげなくちゃ」
「でもどうしたら良いの?」
「そうだ、誰かを呼ぼう」
「さっき誰かを呼んでいたぞ」
「ママって呼んでいたぞ」
「私たちは包帯をしてあげることは出来ない」
「あの人を呼ぼう」
「みんなで呼ぼう」
「ママ」「ママ」「ママ」
音楽も段々盛り上がってきます。
きびきびしたメロディーが
鳴りやむことなく、ずっと続いていましたが、
それがまた一つのピークに達します。



ピークに達して、何の音楽に変わりましたか?

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