部屋の中でさんざんお仕置きをされたので庭に出てホッとしてる子供でしたね。1本の木に寄りかかり、心休まるかと思いきや。

16.樹木たちの嘆き

L'ENFANT ET LES SORTILEGES


 




「アーッ」と木が唸り出しました。
「エッ?」
子供はハッとします。
木が唸ります。
「傷が、この傷が・・・・・」

「どの傷?」

「お前が今日ナイフで付けた傷だよ。」
「樹液はまだ出血してる。」

すると周りにいる
他の木々も訴え始めます。
「傷が、傷が、
まだ生々しくて、樹液が出血している。
お前は本当に悪い子だ。」

ここの音楽どうです?
嵐ではないけれど、
木々が激しく風に揺らめく感じがしませんか?

子供は木々に同情しますが
どうすることも出来ません。



すると、不意にピアノの音が。
そして、音楽は少し優しくなります。

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