彼最大のピンチとは何でしょう。お姫様への追憶も一気に吹き飛んでしまうほどの脅威!

13.数字たちの爆発

L'ENFANT ET LES SORTILEGES


 




探している本は見つからず
目に入ったのは算数の教科書でした。
「みつからないや、
あるのは面白くない本ばかりだよ。」
思わず蹴飛ばしてしまいます。

すると今度は
蹴飛ばされた教科書から
頑固そうなおじいさんが出てきます。
算数の先生でしょうか。
いきなり問題を出し始めます。
この老人、子供を見つけると近づいてきました。
子供大慌て
「やばい、算数だ!」
今度は教科書から数字たちも出てきます。
みんなで九九を始めますが間違いだらけ。
きっとこの子は算数が大嫌いだったんでしょうね。

九九が一段落すると
今度は単位の勉強です。
「ミリメートル、センチメートル・・・・・」
老人も数字たちも踊りながら
子供をその渦(うず)の中に引きずり込みます。
文章題も出るわ、九九も出るわで大混乱になってきます。
調性も何度か突然変わったりしてます。
オーケストラも全員の大合奏。
ついに子供は目を回して倒れてしまいます。
老人と数字たちは段々と声をひそめ
徐々に退場していきます。
あれほどの大音量だったオーケストラも一気に弱まり
最後はコントラバスの半音階でまた沈黙。



沈黙の後に必ず事件が

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